著者: 南房秀久
イラストレータ: 湊ヒロム
レーベル: 富士見ミステリー文庫
銀トオヤは学校では瓶底メガネをかけた目立たない少年だが、実はSHADE―シロガネ情報收集エージェント派遣企業のエージェント。潜入を主任務とするトオヤが、姉のピンクと共に送り込まれたのはN.Y.。上院議員の娘が誘拐されたのだという。初仕事に意気込むピンクだったが、トオヤの方はキナ臭いものを感じ始めていた。
そして到着したN.Y.で、二人は人質交換の場で死体となった人質を発見、同時にFBIに殺人犯と看做されてしまう。罠に掛けられた二人は必死の逃亡を計る――。
設定や登場人物の無理矢理っぽさはおくとしても、先が読めすぎる展開はいかがなものか。ただ、悪い意味での裏切りもないので、安心して読めるというのが受け容れられている理由か。
あと、等身大キャラがいないので、超人バトルになってしまっているのがマイナス。
安牌だけに物足りなさも感じてしまう一作。