著者: 柏枝真郷
イラストレータ: 高里ウズ
レーベル: C★NOVELS Fantasia
NY市警第6分署から本部殺人課へ栄転したV・セシル・ペティトは、女刑事とコンビを組まされる。赤毛でカラテの達人のドロシー・シェーラーとは中々ウマが合わず、初日から角突き合わせるが、事件の方は待ってくれない。バッテリー・パークで発見された射殺死体の事件を追う裡に、二人は意外にも息の合ったコンビネーションを見せはじめるが、それはそれで男女の友情という微妙な関係の始まりだった……。
「男女の友情」というそれはそれは微妙で壊れやすい関係をNYの殺人課の刑事という配役でこなしているシリーズ。最初はウマが合わなかった二人も、徐々に打ち解けて、お互いの得手不得手も把握し呼吸も合ってくると、問題になってくるのはこれが恋愛に発展しないように自制すること。なにしろドロシーには恋人がいて、それがまたセシル自身が認めるくらいのいい男。
男は痩せ我慢といった感じのセシルと同様に、ドロシーの方も複雑な感情を抱くようになってきて……と、今後が楽しみなシリーズ。
全10巻、完結。