夏休み明けの9月1日。徹夜で映画を梯子して新宿駅に辿り着いた榊裕は、不思議な少女・小牧ノブと出会う。聞けば榊と同じ星南大附属高校の、女子部へと転校してきたというのだ。まだまだ夏は終わっていなくて、新しい学園生活が始まった……と思いきや、小牧ノブを中心に巻き起こる様々な騒動。榊と寮で同室のトラブルメーカー・沖田玲郎と、忍術オタク真田佐助の三人は、小牧ノブのルームメイト・鳴海つばさや私立探偵の平沢たちを巻き込んで、世界を相手に大立ち回りをすることに……!
高校生たちが巻き起こす、宇宙規模のドタバタアクションコメディ。
1984年、笹本祐一のデビュー作となった作品で、平凡とは言い難いはちゃめちゃな高校生達が、世界を守る正義の組織を相手に、小牧ノブを守るべく、西へ東へ衛星軌道まで。
毎回ハラハラドキドキで実力以上の運を味方に付けて難関を突破して、ノブに迫る沖田たち(榊はどう見ても主人公ではない)。相手は地球を守る正義の組織で、どうしてもノブの力が必要だと主張する。
少年少女の想いと組織の論理がぶつかり合って、そして最終巻、悲しくビターな結末が読者を驚かせます。
賛否の別れる作品ですが、読んでおいて損のない一作です。
イラストレータ: 若菜等(1巻初版のみ)
イラストレータ: 平野俊弘
イラストレータ: 御米椎