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星界の紋章 - 著者: 森岡浩之

著者: 森岡浩之
イラストレータ: 赤井孝美
レーベル: ハヤカワ文庫 JA

紹介

人類が銀河の全域に散らばった遙かな未来。最果ての植民星・ハイド星系マーティン星は、突如として現れた「アーヴによる人類帝国」の侵略を受ける。星系首相ロック・リンは無血降服を選び、自身はアーヴ帝国に属しハイド星系を預かる領主となる。その息子、ジント・リンは、追われるようにしてマーティンを後にした。
それから時が流れて。
ハイド伯爵公子ジントは、貴族の義務である軍務を果たすべく、主計修技館入学のため軍艦に便乗する。彼を迎えに来たのは、黝い髪に尖った耳を持ち、大時代な言葉を操るアーヴの姫様だった。

改めて説明が必要かどうか危ぶまれるほどの作品。アーヴ貴族でありながら全くアーヴの常識に疎いジントが、アーヴの中のアーヴともいえるラフィールと共に宇宙を、地上を駆け拔けるSFスペースオペラ冒険活劇。アーヴ帝国のスタイルや、アーヴ語と呼ばれる独特な言語、平面航法という二つの世界を持った宇宙を使った超光速航法などなど、仕掛けはたっぷりと楽しめる。もちろん魅力的な登場人物達も忘れてはいけない。
アーヴ語のルビの多さに取っ付きにくさを感じるかもしれないが、読んで損はない一作。

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