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天国に涙はいらない - 著者: 佐藤ケイ

著者: 佐藤ケイ
イラストレータ: さがのあおい
レーベル: 電撃文庫

紹介

高校生賀茂是雄は霊能力者一家に生まれた霊視能力者で、毎日バイトとして駅で占いをやっていたが、そこでクラスメイトの佐々木律子に500円で相談を受けた。いわく、うちの学校の1-Bの教室は呪いの教室で、犠牲者が多数でいていると。渋々ながら翌日学校で霊視を行ってみると、とんでもない規模の妖気が漂っていた。今の賀茂にはとても太刀打ちできない。
守護霊が必要と賀茂は自宅で水垢離祈祷を一週間。賀茂は熾天使アブデルの召喚に成功、勇躍呪いの元を断ちに行くが、そこにいたのは、自分が原因だとも知らずに日々暮らしていたS級悪魔ロリっ娘、桂たまだった。

てな感じで始まる物語なのですが、なにしろ天使のアブデルはロリコン変態野郎だし、たまちゃんは悪意ゼロのドジ少女、佐々木律子は暴走機関車バイオレンス娘と、キャラがむっちゃくちゃ。賀茂くんは殆どツッコミっぱなし。その賀茂くんは1巻ラストで死亡、2巻でキタキツネに転生と、不幸な扱いを受け続ける。

2巻以降新たに登場するキャラクター達も、猫耳娘、巫女少女、眼鏡委員長、幽霊少女、幼馴染の狐少女、魔女っ娘、年下姉属性少女、悪魔っ娘など、丸っきり狙っている。かてて加えてアブデルの長口舌など、あまりのあざとさに目眩がしそうだが、最後の一歩で踏みとどまっているのは、作者の広汎な文学知識と筆力の賜物か。各巻のサブタイトルといい、わざとふざけているのが分かるだけに、読者としても苦笑いせざるをえない。
ノンストップ学園オタクコメディで、はっちゃけた笑いが楽しめます。

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