著者: 榊一郎
イラストレータ: 安曇雪伸
レーベル: 富士見ファンタジア文庫
封棄世界、と呼ばれる通常宇宙から隔絶された世界の話。
マウゼル教の予言により世界を滅ぼす猛毒とされたラインヴァン王国の産まれたばかりの王女は、名前すら付けられぬまま、殺された筈だった。
時は流れて、15年後。ラインヴァン王国辺境マヌーリンで物語は動き始める。殺されたはずの王女が、元外人部隊のユーマ・カスールと、元宮廷魔道師キャロル・カスールの娘として育てられていたことが発覚。王国が、教会が、次々と刺客を送り込んでくる。
ユーマとキャロルの遺児、シャノンとラクウェル、そしてパシフィカと名付けられた廃棄王女の逃亡の旅が始まる。
物語は王国を横断、山を越え海を渡り、出会いと別れを繰り返しながら、封印された世界の謎に迫っていく。
月刊ドラゴンマガジンでの読者投票イベント「龍皇杯」(第1回)にエントリーし、龍皇となり1998年12月号から連載となった。外伝も含めると足掛け5年、途中中弛みもあったものの、無事完結まで書き上げられた。
なお、エントリー時1998年9月号に掲載された読み切りは単行本には收録されていない。