著者: 榊一郎
イラストレータ: 小笠原亮
レーベル: トクマ・ノベルズEdge
ストーカー男が、つきまとう女性の勤めるコンビニに刃物を持って押し入り、従業員と客を殺害し立て籠った事件は、機動隊による突入の失敗という最悪の事態を迎えていた。警棒で殴っても、銃で撃っても、平然としている相手に警察は打つ手がない。そこに現れたのは、国家公安委員会直属特殊捜査局、通称「クラック・ハウンド」だった。44マグナムと50口径ライフルで犯人を原形を留めぬまでに破壊しつくした男達は、この件にはかかわるなと言い残して去っていった。
一体世界はどうなってしまったのか。現場に居合わせた刑事・笹沢桜子は持ち前の正義感から、事態へと深入りしていく。そこで突きつけられた現実とは―?!
榊一郎らしく綺麗にまとまった話です。レーベルの関係もあってか、他の作品よりは対象年齢層が高めと言った感じですが、認識によって世界が変わるなどの世界観は榊節と言ったところでしょうか。
安心して読める一作と言えます。