著者: 日日日
イラストレータ: 大出長介
レーベル: 徳間デュアル文庫
人間とロボットが戦争をしている社会。兵士として前線に送られるはずだった“僕”は目覚めるとロボットだらけの「学園」に拾われていた。「学園」ではロボット達が人間を理解すべく、わけの分からない教育を行っていた。そこで“僕”が出会ったのは、右手が刃物、左手が奇妙な機械になっている、学園の死刑執行人・ギロチンマシン中村奈々子だった……。
かなり投げ遣りな設定と投げ遣りな展開の作品。正直言って、大丈夫か、と。3人の「中村奈々子」を巡る謎や、更に“僕”にまつわる謎、ロボット達の親玉〈チェシャ・キャット〉が何を考えているのか等など、殆どの謎が投げっぱなし。一応続編があるようなのだが、一本で読める作品になりきっていない、というのはDual文庫の性質を考えるとかなり危うい橋だと思われる。
このペースで作品を出し続けたら、遠からず潰れるんじゃないかと心配になった一作。