著者: 壁井ユカコ
レーベル: メディアワークス
ごく平凡な8畳ワンルームがわたしのお城。携帯ゲーム機の中で飼っている柴犬が同居人。しがないOL3年目。会社ではお局様にいびられて、私生活では10年来のカレとくっついたり離れたり。
そんな千種いづみの家へ、突如転がり込んできたのは、高校時代仲の良かった古池鞠子。他愛もない、でもあのときは真剣だった噓を共有していた、あの娘。
スーツケースに、三千万円を詰め込んで。
平凡な日常に、再びあの17歳の日々の風が吹き込んでくる……。
「青春ビフォー&アフターストーリー」って帯にありますけど、17歳の青春と、24歳の青春と、二つの青春をクロスオーバーしながら書いている作品です。歳を取ったから分かるあの頃の眩しさと、歳を取っても分からない事だらけの今。昔のような夢を食べながら生きることはできないけれど、でもオトナになったとも言えない24歳。
新しい関係を始めるには、ちょうどいい季節。