著者: 乙一
イラストレータ: 羽住都
レーベル: 角川スニーカー文庫
空想の中で携帯電話を形作っていた女子高生リョウの、想像のなかの携帯電話に突如着信がかかる。恐る恐る電話を取ると、相手は同世代の少年で野崎シンヤと名乗った。実在の人物だった。
なぜか繋がってしまった妄想の携帯電話。二人は寂しさを分かちあいながら距離を詰めていき、そして直接出会う約束をする。
「ザ・スニーカー」誌に掲載された短編に書き下ろしを含めた短編集。上に粗筋を書いたのは「CALLING YOU」。乙一に“切なさの達人”などという二つ名が付けられたのはこの頃。特に表題作は、妄想の携帯電話というオカルトチックな設定に「時差」というSF的な要素を入れて、時間差SFもの仕立ての悲劇となっていて味わい深い。
アンハッピーエンドが故に切ない3本のストーリ。
角川文庫『失はれた物語』にいくつか収録されているので、購入の際は気をつけること。
2007年に「きみにしか聞こえない」が実写映画化。2008年には「傷―KIZ/KIDS―」も映画化予定。
きみにしか聞こえない CALLING YOU; ISBN4-04-425302-1 <2001/06/01>
きみにしか聞こえない#CALLING YOU#; ISBN4-04-853706-7-C0979 <2003/12/25>
きみにしか聞こえない; ISBN978-4-04-713938-1 <2007/06/26>
傷; ISBN978-4-04-715020-1 <2008/01/26>