著者: 日日日
イラストレータ: 高橋葉介
レーベル: 新風舎文庫
竹宮輝夜は5人の男と付き合ってるけど、「恋」がわからない、「愛」がわからない。別に断る理由もないからOKしてたら、相手が5人になってた。そんな輝夜だから、別れるのも、うざくなったから、なんて、当然相手は納得する筈もなく。当然、噂も広がっていく。気にしてなんかいないのに、輝夜にしか見えない仮面の女は色んな感情を仮面で見せ付ける。
そんな輝夜を、アパートの隣人・沖名太陽だけは冷静に諌める。いつも近くにいるけれど、決して触れられない相手。死んだ姉さんが好きだった相手。
心に蓋をしてしまった少女の、心の鍵を探すストーリー。
相変わらずの日日日節とでもいうんでしょうか、とにかくテンポが良くて読みやすい文章です。最初のうちは主人公の態度になんじゃこいつはとか思いますが、話が進んでいくにつれて、感情を押し殺そうと必死になっている輝夜が見えてきます。そして最後は……「私の優しくない先輩」なんかがあれなので、てっきりやっちまうかと思いましたが、ハッピーエンドでした。
※2008年1月19日の新風舎倒産により、入手困難本です。(amazonにいくらか在庫あり)