魔女を忘れてる - 著者: 小林めぐみ

著者: 小林めぐみ
装画: 牛島孝
レーベル: Style-F

紹介

埼玉県の北部に位置する涌井町。ベッドタウンになりきれない田舎町で起きる、凄惨な連続殺人事件。しかし住人たちは今ひとつ切迫感を持たずに暮らしていた。高校生の永田路洋の元に、小学校の同級生福井伸也から唐突な電話がかかる。
「魔女が帰ってきたんだ」
その言葉とともに、蘇る記憶。思い出せない記憶。佐場の森に住んでいた一人の魔女と、心に欠落を持つ少年少女たちの交流の日々。そして、その崩壊の日のこと。死んだ魔女のこと。
路洋は当時からの友人建部朗人らを訪ね、あの日の悪夢に対面する――。

昔角川スニーカーで書いていたダークファンタジーを深化させたような作品。幾重にも層をなす物語は、真実と虚構が入り乱れ、少年時代の記憶は改竄され、元の形を見せない。客観ではなく、錯綜する主観で語られる物語は、真実の姿を見せることはなく、そしてそれは最後まで貫かれます。
そして都合の良い記憶に気づいたとき、少年時代は終わる……。

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