犬はどこだ - 著者: 米澤穂信

著者: 米澤穂信
レーベル: 東京創元社ミステリ・フロンティア

紹介

病を得て東京での職を辞して田舎で療養していた紺屋は、リハビリを兼ねて犬探しを専らとする調査事務所〈紺屋S&R〉を立ち上げる。ところが初日に舞い込んだ依頼は人探し。多少不満ながら依頼を引き受ける紺屋。そして翌日、高校の後輩・ハンペーが探偵志願に乗り込んできた所に、第二の依頼、神社の文献の解読が舞い込む。
第二の依頼をハンペーに任せ、手分けして仕事に掛かる紺屋だったが、徐々に二つの案件は奇妙に近付いていく……。
そして全ての関連に気付いた時、拔け殻だった紺屋が立ち上がる。

恐らく著者初の「人が死ぬミステリ」ではないかと思われる本作は、それでも米澤穂信らしくビターな後味が持ち味。病気によってそれまでの努力も実績も全てを失ってしまった紺屋が、徐々にかつての「切れ者」ぶりを取り戻して行く辺りが、ハードボイルドです。
シリーズタイトルらしきTHE CASE-BOOK OF "KOYA SEARCH & RESCUE"の後に「1」と打ってあるので、続刊にも期待です。

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