火目の巫女 - 著者: 杉井光

著者: 杉井光
イラストレータ: かわぎしけいたろう
レーベル: 電撃文庫

紹介

“化生”と呼ばれる怪物たちに脅かされているその世界には、化生を追い立てる火護衆と、最後に化生に止めをさす火目と呼ばれる巫女がいた。火目は一時代に一人だけ。故郷を化生に滅ぼされた伊月は、火目候補・御明かしとして修行する日々。同じく御明かしである佳乃、常和と共に、修行に涙し、日常に和し、時に笑い、時に泣き、世界を守る火目を目指す。
しかしそんな生活も、徐々に終わりが近付いてくる。三人の中から、火目になれるのは一人だけ。そしてその時期が近付いてきていた……。

古代日本風の異世界で繰り広げられるスポ根ものというか女子校青春ものというか、そんな感じの作品。でもすっきり爽やかとはいかないのは、徐々に明かされる火目と化生の関係によるもの。さらには、火目の実態となるや……。
瑞々しかった筈の世界は蹂躪され、刺々しく苦く苦しい世界の本性が剥き出しになった時、少女たちはそれぞれの選択を迫られます。
ハッピーエンドが好きな方にはお薦めできませんが、救いのない黄昏ファンタジーが好きな人にはお薦め。

コメント

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  • 2007-03-18 (Sun) 22:44:43 Diadora : ヒロインなのに佳乃の歪んだ性格とか、禍々しい変身とか素晴らしいと思んです。
  • 2006-08-12 (Sat) 11:02:45 朝凪星流 : ラスト辺りのの伊月と佳乃の掛け合い、伊月と常和の別れ辺りでは半泣きでした。常和のカラーの台詞があんなところに使われたなんて・・・かなりおすすめです。
  • 2006-08-10 (Thu) 15:50:22 サキ : 面白いですよね。火目の巫女読んでいてすぐひきこまれました。壮大な感じで読んだ人にしかこの風景とか感じがわかりませんね。ほんとおすすめですよ
  • 2006-05-15 (Mon) 01:02:49 S.B. : 2巻も相変わらずの救いようのなさ。見えた光明も潰されそう。

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