不思議使い - 著者: 葛西伸哉

著者: 葛西伸哉
イラストレータ: URA
レーベル: MF文庫J

紹介

ガーデンデザイナーの父に従って転校を繰り返す中学2年生、賽穏寺未嗣は、四度目の転校先である祉河原東中学の転校初日に、不思議な女子生徒・杏子に出会う。その後も奇妙に心を騒めかせる校舎のあれこれ。オカルト嫌いな未嗣は委員長の吉住鈴が語る七不思議を軽くあしらいつつも、なにやら言い知れぬものを感じていた。
天性のオカルトへの感覚―異覚が鋭い未嗣は、学校を巡る幻象同士の戦いへと引きずり込まれ、三人の“トイレの花子さん”杏子、椿子、菫子と共に、保健室に現れるナースの幻象に立ち向かう――。

幻象として理屈付けられ存在する怪現象に対し、異覚(霊感)が鋭いだけの普通の中学生が挑みます。
転校続きでどうしてもクラスとの間に一線を置こうとする主人公を、ぐいぐいと引き込んでいくヒロイン(人間)の吉住鈴や、主人公とは全く逆の立場である杏子、椿子、菫子との交流の中で、怪異に立ち向かう決意を固めるまでが結構長いです。
最期の最期、ラスボスを前に一体どういう技が繰り出されるのかと期待していたのですが、伏線を綺麗に使い切った、期待に違わぬ大技を見せてくれて、学園現代伝奇物としては良い感じに仕上がっています。

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