著者: 林トモアキ
イラストレータ: 2C=がろあ~
レーベル: 角川スニーカー文庫
上空に「ヘヴンズゲート」が発生し、神の降臨まであと一週間となった冬の東京。
そんな賑やかしい状況とは無関係に、鈴蘭は不幸のどん底にいた。孤児院育ちで引き取ってもらった夫婦は事業に失敗、離婚して養母側についてはいったが、養母は男を作って蒸発。その後養母の親戚をたらい回しになって、名乗り出てきた実親の親戚という男は詐欺師だった。気がつけば背負った借金は二千万。家財を全て売り飛ばされ、あとは身体だけとなった鈴蘭の前に、颯爽と一人の男性が現れ、身柄を確保される。
ただし、彼は悪の組織の親玉でした。
一本化されて二十億にふくらんだ借金のカタに悪の組織・伊織魔殺商会入りを余儀なくされた鈴蘭を、なぜかヘヴンズゲートから神の降臨を予言した神殿協会が狙い、伊織魔殺商会との全面抗争となる中、いつのまにか鈴蘭は騒動の中心人物に……。
駄目セリフ満載のハイテンションノンストップメイドアクション。
前作「ばいおれんす☆まじかる!」で、登場人物達のキレたダメな台詞の応酬に魅力を感じた方なら、お買得の作品。
鈴蘭メインの第1巻に続いて、2巻では案外暗い過去を背負っていた伊織が主人公。3巻の主人公は実は魔神なみーこさん、なのですが話がバラバラになり過ぎて、なんか元のハイテンションコメディな部分がなくなってしまって、味わい半減以下。次巻以降の立て直しを希望します。