うれしの荘片恋ものがたり - 著者: 岩久勝昭

立花山学園の寮・うれしの荘の住人となった甘利直志は、入寮の日に、桜の花びらに埋もれる本多瀬奈に一目惚れ。でも寮の中は従姉・鳥居鷹美に支配され、直志は下っ端扱い。うれしの荘には奇妙なところが多々あって、不思議な伝説まで付いてくる。
寮にまつわる不思議に出会って、その度に直志がそれを聡明に解いていく姿を見せられて、瀬奈は一つの決心をする……。

強いて言えば米澤穂信の〈古典部〉シリーズのような、学園謎解き系ミステリーで、プラス、ラブコメ。本作はビターな味わいは薄めで、むしろ寂しさや悲しさと、それを上塗りする愛情に満ちています。男女同居＋学年は上は大学生まで入り乱れた魔窟のような寮生活コメディとしても楽しめます。いや、むしろこっちが本筋かも。

コメント

• うれしの荘片恋ものがたり ひとつ、桜の下; ISBN4-8291-6354-2 <2006/06/15>

• 岩久勝昭 - いわひさ・かつあき
• 新刊情報(2013/03) - 2013年03月の新刊情報。
• 新刊情報(2006/06) - 2006年06月の新刊情報。