世紀末のメトロポリスの最底辺で彷徨う男たちのハードボイルドストーリー6篇を集めた連作短編集。特に、前回の登場人物が次回に顔を出すなどの小憎いまでの演出が秀逸。 落語SFを得意とする著者の唯一のSF本格ハードボイルドとあって評価は高い。どの作品も決して幸福とは言えない終わり方をするが、その苦みこそがハードボイルドの味というものだろう。 なお、初版は徳間ノベルズMIO、その後徳間文庫版となり、現在は徳間デュアル文庫にて刊行されている。
このページの最終更新日:2006-07-24 (Mon) 01:42:08