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エネアドの3つの枝 - 著者: 樹川さとみ

最後の封印

エネアド領主に仕える治療師のシーリアは、人々から恐れられる恐怖の女。その噂に違わぬ裏の顔を持ち、常に鉄壁の無表情で心を閉ざしている。女性と見れば声をかけることをモットーとするヒューリオン船長が唯一苦手とする女性だったが、あるひヒューリオンは助けた老婆の導きで、森の奥で一人泣くシーリアと出くわし、そして遠い日にシーリアと遊んだ記憶を取り戻したのでした――。

必死に心を閉ざし、自らの罪と向き合おうとするシーリアの頑なな心を、真正面からヒューリオンがぶち壊し、シーリア本人ですら知らなかった自らの心を引きずり出し、そして抱きしめます。これまた、とっくに決まっていた勝負がずるずると10年も決着しなかったお話。

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