著者: 早見裕司
イラストレータ: 唯月一
レーベル: 富士見ミステリー文庫
子供の頃の事故で声を失った林晋一郎は、学校にも行かずネットと編み物ばかりをしている引き籠り少年。幼馴染の中垣内真理香はそんな晋一郎の世話を(バイト代を貰って)引き受けていたり。
半ば強引に晋一郎の生活をかき乱す真理香が時々持ってくる奇妙な問題を、いつの間にかネット探偵にさせられた晋一郎が愚痴をこぼしながらも解決していくミステリーシアター。
そしていつの間にか謎は晋一郎の声を奪ったあの事故へと繋がっていく。
なんというか、登場人物たちの性格が今一つ突飛なものが多く、感情移入しにくいという弱点があります。現実社会にいたらちょっと信用が置けないような人が多く出てくるので、精神安定という点についてはマイナスかも。
最後の最後、シリーズのラストで主人公がとる態度も突飛だし……。
なんでこうなるの?と些か行動に納得の行かないお話が多い、そんな作品です。