著者: 丸本天外
イラストレータ: RAMI
レーベル: 角川スニーカー文庫
貧乏暮らしの下級悪魔ネピアは、ある日久方振りの人間からの召喚に喜び勇んで人間界へやってきてみたら、呼び出した相手は事情も良く知らない大門寺乱道君(中学一年生)。魂を対価に願いを叶えようとしたら、彼の残り寿命は約半年。嘆くネピアは魂を取れずに魔力枯渇状態。そこに上司から命令が下り、手近にいる聖者の魂を取りに行くことに。そこにはライバル(?)の下級天使プニエルがいて、対立したり合従連衡したりしながら物語はローマ法王の魂争奪戦に――。
なんというか、ローテンションコメディとでも言うんでしょうか、咬まされてるギャグはそれなりにエグいんですけど、登場人物たちの感性がかなり磨滅しているので、さらっと流されていきます。余命半年を宣言されたランドゥもあっさり開き直ってるし。
深刻さなんかカケラもない刹那主義的ないい加減さが炸裂しまくってて何もかもが「ま、いっか」って感じが流れていきます。
これが持ち味なんだろうけど……ずっとこの調子だとキツいかも。