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エネアドの3つの枝 - 著者: 樹川さとみ

著者: 樹川さとみ
イラストレータ: 木々
レーベル: コバルト文庫

シリーズ三部作 紹介

それでもあなたに恋をする

“あんな子ブタみたいにふとった娘はごめんだね!”
8年前、ミシアの心を深く傷つけたアドルファ・オレンに復讐すべく、立派なレディと成りおおせたミシアは、王宮でアドルファに再会、彼を驚かせることに成功する。しかし彼は既にかつての意地悪で酷薄だった少年ではなく、思い遣りと優しさに溢れた立派な騎士になっていたのでした――。

8年前の復讐とか言いながら、実は勝負は8年前に決まっていたという恋の物語(笑)。鈍感青年と素直になれない女の子という最強のニブチンコンビが国王の陰謀に巻込まれて右往左往しながら絆を深めていくのが良いです。

女ぎらいの修練士

ミシアの家に行儀見習いとして預けられていた奔放なララ・バクシャスに縁談が舞い込む。兄オーフと共にララを迎えに来たのは、美貌の修練士・セインだった。嫁ぎ先への旅の途中、ララは不慮の事故からセインの2年越しの誓いを破らせてしまう。さらに旅路は不運に見舞われ、二人は反発し反目しつつ、二人だけとなって旅を続け、そしてその間に心の距離は縮まっていくのでした――。

奔放で尻軽に見えて実は情が深いララと、寡黙で物堅く見えて実は激情家のセインが、山あり谷ありの道中を経て近付きつつも一線を引いて秘すれば恋、を展開します。想いは通じ合っているのに、決してそれを表に出さない二人の恋が見物です。

最後の封印

エネアド領主に仕える治療師のシーリアは、人々から恐れられる恐怖の女。その噂に違わぬ裏の顔を持ち、常に鉄壁の無表情で心を閉ざしている。女性と見れば声をかけることをモットーとするヒューリオン船長が唯一苦手とする女性だったが、あるひヒューリオンは助けた老婆の導きで、森の奥で一人泣くシーリアと出くわし、そして遠い日にシーリアと遊んだ記憶を取り戻したのでした――。

必死に心を閉ざし、自らの罪と向き合おうとするシーリアの頑なな心を、真正面からヒューリオンがぶち壊し、シーリア本人ですら知らなかった自らの心を引きずり出し、そして抱きしめます。これまた、とっくに決まっていた勝負がずるずると10年も決着しなかったお話。

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