著者: 細音啓
イラストレータ: 竹岡美穂
レーベル: 富士見ファンタジア文庫
世界を構成するKeinez(赤)、Ruguz(青)、Surisuz(黄)、Beorc(緑)、Arzus(白)の五つの「音色」の共通項を利用し、相手の名前を詠んで招き寄せる「名詠式」。古の日に少年と少女が学び舎でそれぞれの約束を交わしてから幾年もの時が過ぎて、今。
名詠式の名門校、トレミア・アカデミー一年生のミオとクルーエルは、転校生のネイトと知り合いになる。五つの音色に入らない、第六の音色「夜色名詠」を操るのだという少年との出会いが、古き約束の相手を呼び寄せる。
やや要素を盛り込み過ぎている感はありますが、古い約束を交わした二人と、そして世代を一つ下った新たな少年少女の二つのボーイ・ミーツ・ガールが平行して描かれた良作です。特に虹色名詠として天下に名を轟かすまでになったカインツと、夜色名詠を打ち立てんと世界を放浪したイブマリーの二人の物語は、切なさに溢れています。
黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで; ISBN978-4-8291-1880-1 <2007/01/25>
黄昏色の詠使い II 奏でる少女の道行きは; ISBN978-4-8291-1918-1 <2007/05/25>
黄昏色の詠使い III アマデウスの詩、謳え敗者の王; ISBN978-4-8291-1941-9 <2007/07/25>
黄昏色の詠使い IV 踊る世界、イヴの調律; ISBN978-4-8291-1976-1 <2007/11/25>
黄昏色の詠使い V 全ての歌を夢見る子供たち; ISBN978-4-8291-3260-9 <2008/02/25>
黄昏色の詠使い VI そしてシャオの福音来たり; ISBN978-4-8291-3276-0 <2008/04/25>
黄昏色の詠使い VII 新約の扉、汝ミクヴァの洗礼よ; ISBN978-4-8291-3317-0 <2008/08/25>
黄昏色の詠使い VIII 百億の星にリリスは祈り; ISBN978-4-8291-3357-6 <2008/12/25>
黄昏色の詠使い IX ソフィア、詠と絆と涙を抱いて; ISBN978-4-8291-3381-1 <2009/03/25>