著者: 石踏一榮
イラストレータ: 結賀さとる
レーベル: 富士見ファンタジア文庫
ごく普通のゲーム好きな高校生・神崎光也がある日送り付けられてきたメールに導かれ、気軽に登録したゲーム『Inovate』。単なるオンラインゲームかと思っていた『Inovate』は、携帯電話を使って超常現象を起こし生身で鬪う、命を懸けたゲームだった。
途中下車不能なゲームに参加させられた光也は仲間と共に必死に鬪い拔いて行くうちに、ゲームの深淵部に触れていくのだった……。
現代テクノサスペンスとでも言うんでしょうか。正体不明のゲームに巻込まれ、途中下車もできず、生き残るには相手を殺すしかなく、無我夢中で戦っている裡に、徐々にゲームの重要人物となりおおせ、本人の意志とは無関係に大きな役割を科せられる。
最後までゲームの正体が明かされない辺りがホラーじみていて、後味の悪さが作品の「味」になっています。