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神無き世界の英雄伝 - 著者: 鴨志田一

著者: 鴨志田一
イラストレータ: 坂本みねぢ
レーベル: 電撃文庫

 

紹介

 銀河星暦991年、銀河系は複数の国家によって統治されていた。この本の舞台となるのは、勢力的に第3位の国家、『人民共和国』である。
 『人民共和国』では、政府の度重なる公的機関民営化によって、軍以外の機能が、全て民間企業である『ミレニアム』と『クローバー』という二大コングロマリットによって運営されていた。
 物語は、驚異的な演算処理能力によって数万隻クラスの艦隊全部を遠隔制御する能力を持つ電子妖精が、『契約の典礼』の席上で、新任の少尉ロイ・クローバーと式典の給仕をしていたコック レン・エバンスを、契約対象として選んだところから始まる。電子妖精は、純粋に対象の能力だけで契約相手を選択し、彼女らと契約した者は、そのときの階級によらず直ちに艦隊司令官に選抜されるのだ。
 そして、彼らが艦隊司令官に任命されたとほぼ時を同じくして、『人民共和国』の二大コングロマリット『ミレニアム』と『クローバー』を中心とする『企業連盟』が『人民共和国』に対し一方的に独立を宣言し、内戦を仕掛けるのであった。

 とまあ、こんな感じで、ライトノベルとしては珍しく硬派な宇宙戦争ものです。タイトルからもわかる通り、『銀河英雄伝説』の影響をかなり受けていると思われます。作中3D映像として現れる電子妖精以外、ほぼ女っ気が無いというのも珍しいかと思います。
 特筆すべきは、艦隊戦のあり方で、重力制御による防御兵器の発達によって遠隔攻撃がほぼ無効化されてしまったため、突撃艦と突撃艦が装備した刀(高周波対艦刀)で切り結ぶという、おもわず絶句してしまうような設定がなされていることでしょう。他にも、1万隻クラスの艦隊の陣形変更がほんの30秒ほどで完了するとか、宇宙空間なのに速度が大きい方が戦闘上有利であるとか、いろいろ突っ込みたいところはあるんですが、突っ込んだら負けなんでしょうね。
 あと、人物設定も凝ったことをしているわりにあまり掘り下げが無く、特にコックから艦隊司令官になったレンについては、過去に色々あったらしいというほのめかし的記述がところどころにあるだけで、なんとなく消化不良な感じです。まあ、明示的に一巻と書かれているわけではないにも関わらず、後を引くような終わりになっていることから、続編が書かれたらそのうち明らかになるのだと思いますが。

コメント

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  • 2007-08-13 (Mon) 19:52:13 S.B. : 良くも悪くも田中芳樹の縮小再生産。

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