著者: 貴子潤一郎
イラストレータ: ともぞ
レーベル: 富士見ファンタジア文庫
紹介
「12月のベロニカ」でデビューした貴子潤一郎の短編集。
貴子潤一郎のデビューまでの時間を物語るように、多種多様な物語。統一感というものが全くと言っていい程なく、7本のうちのどれかが好みにヒットするか、あるいは嫌いか、好悪が分れそう。編集者がもっと手綱を強く握れば、逆に統一感の取れた短編も作れたのではないか、と考えてしまう。
些かもったいない所もある作品。
コメント
收録作品
- 眠り姫
原因不明の奇病で眠り続ける彼女と待ち続ける男のラブストーリー。
- 汝、信心深き者なれば
純潔を奪われた少女が悪魔に復讐を願い……ファンタジックホラー。
- さよなら、アーカイブ
読書感想文に架空の本の感想を書いて出したら、美人の学校図書館司書がそれに興味を抱いて、本を読んでみたいと僕に言って、架空の本を一緒に探すことに……。
- 水たちがあばれる
謎の洪水に襲われた世界で、謀略殺人が進行する。リーダーを殺したのは、誰だ……。
- 探偵真木1 ヘルター・スケルター
映画と音楽をこよなく愛する探偵が、開業当初に巻込まれた人探し事件は謀略の色合いを帯びて……。
- 探偵真木2 カム・トギャザー
ある日真木は依頼人に頼まれ、ヤクザの事務所で麻雀を打つことに。依頼はピンハネを見拔くこと……。
- 探偵真木3 Runaway
事務所の常客のヤクザの娘が行方不明。おりしも常客の組事務所は抗争の真っ最中。真木は消えた子供との智慧比べに奔走する。
既刊
- 眠り姫; ISBN4-8291-1663-3 <2004/10/25>
関連項目