著者: 橋本紡
レーベル: メディアワークス・新潮社
母親が家出した。みずきは7歳の弟と家に二人。木曜日には、猫の轢死体が縁で知り合った健一くんが、晩ご飯を食べていく。壊れた家庭の、新しい絆。
淡い恋、片思い、一方通行の想い。
失ったものと、得られたもの。諦めたものと、諦められないもの。大切なもの。
路地に捨てられていた段ボールの仔猫が、奇妙なバランスの日常を塗り変えていく。
橋本紡らしい、日常の中に展開する求不得苦青春ストーリーです。愛情とか名付けられる様々な想いが、一方通行になって苦しくて求めても得られなくて悩む苦しむ登場人物たちの心の動きをお楽しみ下さい。