著者: 赤城毅
イラストレータ: 有賀ヒトシ
レーベル: 祥伝社NONノベル
1920年代のドイツ・ベルリン。一人の娼婦のバラバラ殺人を皮切りに始まる殺戮の宴。
殺された娼婦と幼馴染だったフォン・リヒテンヴァルト伯爵ウルリーケは、猫子爵こと鷹宮・フォン・アルデナッハ・洋一郎に相談を持ち掛けるも梨の礫。一人犯人捜しに乗り出したウルリーケは、運良く(?)犯人と遭遇する。
しかしその相手は、銃も効かない怪人だった――!! 絶体絶命のウルリーケの前に颯爽と現れる猫子爵。
ゴールデンエイジのベルリンを舞台に、超人対怪人の暗鬪が幕を開ける。
赤城毅お得意のゴールデンエイジ伝奇物、しかもベルリンが舞台とあって、魅せる一作。惜しむらくは、策略の一環とはいえ、敵方が同士討ちしたりしてるところ。その分鷹宮の出番が少なくなってたりして、やや残念なところも。
しかし、常に余裕綽々の超人・鷹宮くんですが、もう少し慌てたり取り乱したりしてくれた方が読者としてはありがたいです。果たして次回以降、鷹宮が危機に陥ることがあるんでしょうか。そっちの方が心配です。