著者: 貴子潤一郎
イラストレータ: ともぞ
レーベル: 富士見ファンタジア文庫
2001年、370年ぶりにローマ教皇が日本を訪れる。その影で動き始める、一つの隠された計画。
教会の神父に引き取られて育った深津薫は、養父の深津神父、兄同然の桂木真澄と共に来日したローマ教皇に引き合わされ、ローマ教皇庁にある秘密組織・エスクードのことを知らされる。教皇庁はゲートを潜ってやってくる異世界からの侵入者と2,000年にわたって戦い続けており、新たなゲートが日本で発見されたというのだ。そしてそのゲートを封印できるのは、弱冠12歳のレディ・キィことソフィアだけだという。
教皇庁の伝説の剣ブラディミールに主と認められた薫は、世界の闇に存在する戦いへと身を投じる――!!
結局貴子潤一郎のスタイルってのは、こういう、救われないヒーロー・ヒロインものに行き着くんですかね。作品としては良いできなのですが、物語の仕掛けがハッピーエンドを許さない辺りが「12月のベロニカ」と同系です。
今後の展開次第というところもあるでしょうが、色々と好みが別れそうな作品。