著者: 高橋弥七郎
イラストレータ: いとうのいぢ
レーベル: 電撃文庫
平凡な高校生・坂井悠二はある日突然怪物に襲われ、間一髮のところを灼熱の赤の色の髮をした少女に助けられる。しかしそれは坂井悠二の非日常の幕開けに過ぎなかった。
坂井悠二は既に死んでいて、今いる彼は、その残り滓に過ぎないことを、彼は知らされる。異世界からの来訪者“紅世の徒”は人間の“存在の力”を喰らい、その証拠を一定期間隠匿するために残り滓を“トーチ”という偽体に偽装する。坂井悠二はトーチだった。
そう彼に告げた少女は、“紅世の徒”を逐う“紅世の王”と契約した“フレイムヘイズ”、“贄殿遮那”を携える“炎髮灼眼の討ち手”。
彼女はトーチだったクラスメイト・平井ゆかりとすり代わり、悠二の住む街で“紅世の徒”捜しを始める。悠二は済し崩し的に自分を殺した相手を探す手伝いをすることに。
それは次々と襲い来る戦いの日々への第一歩だった。
現代を舞台にした伝奇物で、ハードなバトルと、純粋培養フレイムヘイズであるシャナのとんちきな言行、そしてクラスメイトの吉田さんとシャナの悠二を巡る恋の鞘当てなど、盛沢山な内容。
敵や味方の“紅世の徒”たちも一筋縄では行かない個性派揃い。そして巻込まれていくクラスメイトたち、暗躍する敵組織、崩壊する味方組織……。
自覚のないままキーマンとなっていった悠二とシャナのこれからに注目です。