著者: 三雲岳斗
イラストレータ: 大本海図
レーベル: 徳間デュアル文庫
出版社の雑誌記者である鷲見崎遊は、海底4,000mに作られた実験施設《バブル》への取材のために、房総半島沖約200kmの海上を訪れる。幾人かの同乗者と共に海上プラットホームを訪れてみると、奇妙に不穏な雰囲気。1週間前、《バブル》に逗留する一人の研究者が自殺していたのだ。警察によって事件性のない自殺とされたその死。
しかし、自殺した須賀道彦の弟・貴志らと共に訪れた《バブル》の中で、次なる事件が発生する……。
遊は試作アプリカント・ミドーと共に事件に立ち向かう。
「M.G.H.」に続く、三雲岳斗SFミステリー第2弾。「M.G.H.」の十数年前と思しき時代、深海に作られた実験施設で繰り広げられる殺人劇。果たして自殺か、事故か、あるいは他殺なのか……。逗留する人間も移動する空間も限られた密室の中、姿なき犯人が暗躍する。
果たして犯人はだれか? そのトリックは? そしてその動機は……? とミステリーとしての体裁がきちんと整っている作品です。