著者: 鷹見一幸
イラストレータ: あんみつ草
レーベル: 電撃文庫
高校生木梨幸水はお好み焼きをつくるのが得意な、写真部所属の平凡な高校生。しかしある日見知らぬ老人からバイトに誘われ、渡されたモバイルギアによって別世界に飛ばされる。そこは伝染病によって大人達が死に絶え、子供たちだけが集まり、そして武装して争いあう、週末の日本だった……。
その世界にも存在する幼馴染・香織や、友人や、新しい仲間を、幸水は救いたいと願った。
鷹見一幸のデビュー作にして出世作。大人達がいなくなり、滅びに瀕したもう一つの世界へこちら側の人が送られ、その一人を“変数”としてもう一つの世界を滅びから救う、というストーリーはシリーズに通底する。後の鷹見作品のようなあざとさが薄い分、読みやすく仕上がっている。