著者: 岡本賢一
イラストレータ: 黒星紅白
レーベル: 角川スニーカー文庫
雨神丈斗は級友が妖魔に喰い殺される夢を見た翌朝、妖魔術クラブへ勧誘される。クラブの会長九堂よしえによれば、彼らの通う紅椿学園は妖魔の巣であり、九堂とウサ耳娘桜宮サヤは妖魔退治をしているという。
申し出は断った丈斗だったが、妖怪が見えるようになるという護符を受け取る。護符の力によって丈斗が見たものは、室町時代から雨神一族を見守ってきていたという遊天童子となのる妖怪と、学校が襲われているという事実だった。
丈斗は救いを求める二人の電話を受けて家を飛び出し、地下校舎へ向かう。そこで対峙したのは、よく見知った少女の姿だった――
結構シリアス調で始まる物語で、学園に巣食っていた妖魔退治から2巻以降は異星の秘密結社ベロルとの戦へとシフト、外伝気味の3巻を経て、決戦の4巻へ。桜宮サヤに代表されるライトなノリとベロルとの全面戦争の危機という状況が絶妙にブレンドされている独特の風味がお奨め。
ベロルとの決戦から数年後。一見平穏を取り戻していた紅椿学園の中等部に在籍する狛止米子と、その幼馴染瀞牧兼の前に不思議の扉が開く。妖怪の世界に踏みいってしまった米子とカネルは、必死に妖魔術クラブに辿り着くくも、そこにいた部員、元部員は変人ばかり。しかし敵は容赦なく襲い来る。ベロルが再び地球へその魔手を伸ばしてきたのだ。
放課後退魔録ニュージェネレーション・シリーズ。