著者: ひびき遊
イラストレータ: 桐原小鳥
レーベル: 富士見ファンタジア文庫
遠い未来。旧精紀と呼ばれる時代が大戦の果てに幕を閉じてから、遙かな時がながれ、人は錬精術と呼ばれる精霊を操る術をもって新精紀と呼ぶ時代を生きていた。
旧精紀の遺跡を探る「遺跡探求者」天華は、新精紀の人類を束ねる信精帝國の巫女姫・白華の双子の姉妹。ただし、錬精術の使えない“いらない姫”だった天華は現在宮殿を拔け出して冒険中。時折旧精紀の発掘品のコンピュータで白華とメールをやり取りしつつ、相棒のGと共に、最高の遺跡探求者と名高い父の後を今日も追う。
元は第15回ファンタジア長篇小説大賞準入選作、と言うこともあって、勢いのあるキャラクターで読ませる小説。元々読み切りだったものを6巻も続けたために、シリーズ全体の構成という点ではいま三つ、四つ物足りないというかバラバラ感が漂うが、一巻一巻は勢いで読ませるところがある。
また、テンポよく続刊を出し続けたところも、読者を放さなかったポイントだろう。
次回作に期待。