著者: 来楽零
イラストレータ: 柳原澪
レーベル: 電撃文庫
塾のエレベータに偶然乗り合わせた四人に乗り移ったのは、手負いの〈モノ〉。半妖怪半人間と化してしまった矢代純、早瀬綾佳、水藤深矢、十文字誠の4人は、〈モノ〉を追っていた七瀬に保護される。生きた人間に食欲を感じてしまう4人は、徐々に我慢の限界へと近付きつつあった。
新人とは思えない筆致で繰り広げられる、人としての存在を失った者達の悲哀。超常の力を得たとしても、人間としてのささやかな幸せこそが大切だったと、痛切に訴えてくる作品。そして超常の力を得ても、何もままならない彼らの流浪譚が始まります。
全4巻。ビターテイストアンハッピーエンド好きにお奨め。