著者: 雑賀礼史
イラストレータ: いのうえ空
レーベル: 富士見ファンタジア文庫
格鬪技に力を入れている都立大門高校の風雲児・草彅静馬を「調教」するために新任教師がやってきた。身長2メートルを超える巨漢にして伝説の格鬪技・仙術気功闘法〈神威の拳〉を操る人類最強の男・その名は南雲慶一郎。
しかしその南雲には知られざる秘密があった。彼は異世界・サーガイアにちょくちょく召喚されては怪獣退治をやらされている、〈イェネンの鬼神〉でもあったのだ。召喚は時と場所を選ばずにやってくる。授業中だろうがなんだだろうがお構いなしにちょくちょく失踪する南雲。
当初無関係と思われたサーガイアだったが、徐々にサーガイア側が現実世界側にちょっかいを出すようになってきて、南雲や草彅、剣道少女・御剣涼子などが巻込まれていく。世界を守る勇者の明日はどっちだ。
現在既刊だけで19冊という大作シリーズ。全編通しての、様々な格鬪シーンが売り。なにしろ作品世界では、池袋で毎週末に野仕合が行われているような、格鬪技大好きな世界だ。ラインナップも、下は中学生の合気使いから空手骨法柔術剣術、仙術気功闘法〈神威の拳〉に身長3メートルの怪物まで、幅広く取り揃え、10巻11巻ではリミッターの外れた南雲によるバイオレンスの嵐まで吹き荒れる。
未だ続刊と息の長いシリーズではあるが、伊達に長いわけではない、楽しめるシリーズ。
※大きく本編シリーズとアーリーデイズシリーズに分けられる。本編シリーズにはさらに月刊ドラゴンマガジン誌に連載されたEXシリーズを含むが、EXシリーズは物語中の時系列が本編シリーズの間に挟まる形になっているので、本編と同列に並べた。