著者: あすか正太
イラストレータ: 天広直人
レーベル: 集英社スーパーダッシュ文庫
チビで女顔なのを気にしている藤井鼓太郎が恋に落ちたのは、同級生の白鳥祈梨。教室で一番背が高くて淑やかな彼女に片思いする兄の背中を、同い年の妹の琴子が強引に押して、鼓太郎が告白したら返事は意外や以外、OK! 驚き喜ぶ鼓太郎と引っ込み思案な祈梨の初々しいお付き合いが始まるが、ところが同時に鼓太郎の体調が悪化。倒れそうになる鼓太郎の前に魔物たちが現れて告げる。鼓太郎には「リリスの神臓」が封印されており、それが魔物を呼び寄せるのだと。
危地を救ってくれた少女は、鼓太郎が助かるには好きな相手とセックスすることが必要だと告げるのだった。
設定とノリがあすか正太ですが、鼓太郎と祈梨の初々しさ満点の初恋風景が売り物でしょうか。まあ、途中でいきなりセックスしないと死んでしまうなどと言われて初恋成就の感動も木っ端微塵ですが(笑)、最後までなんだかんだで「初々しさ」が薄れないところは評価です。
次巻以降三角四角関係を作れそうな複線が散りばめられていて、その辺に期待しときます。