著者: 矢野有花
イラストレータ: 桐野霞
レーベル: 富士見ミステリー文庫
母の手術入院のために10年振りに曾祖母の家のある見月島へやってきた香住有紗は、再会したはとこの高久陽也にいきなり邪魔者扱いされ、一方で東大医学部生にして受賞作家の斎王寺行彦には優しくされてちょっとホの字。しかし喪われていた島の記憶が蘇って来るにつれ、島に祀られた悪神の影が有紗に迫って来る。
ミステリーじゃないホラー風小説ですが、恋愛話を絡めて上手に料理されています。少女小説系の手法で富士見ミステリーにしてはやや珍しい目の作品ですが、完成度は低くないので、安心して読めます。 次回作にも期待です。