著者: 榎木洋子
イラストレータ: あき
レーベル: ルルル文庫
コダール大陸の西の果て、キルガ公国の更に田舎、コノギ村に住むサツキは、侍を父に持つ活発な少女。しかしその父ヒロチカは病に倒れ、明日をも知れぬ身。そんな父の元を、まだ若い青年が訪ねてくる。セルキスと名乗る金髪の青年と父は旧友のように語らい、そして翌日ヒロチカは天に召された。混乱するサツキに対し、セルキスは、彼女が父から譲り受けた腕輪を寄越すか、あるいは自らも侍になるかと選択を迫る。
その背後には、若き日の父と、代々記憶を受け継ぐヴェルアンとの冒険の日々があった……。
榎木洋子お得意の流浪譚です。父の志を継がんと立ち上がる少女と、過去数代の記憶を受け継いで生きる青年の二人旅。本巻はとりあえず導入といったところで、今後の展開が楽しみです。