著者: 竹岡葉月
イラストレータ: きゆづきさとこ
レーベル: ファミ通文庫
かつて天才子役といわれ舞台を沸かせながらも本番恐怖症で引退した江戸川師走は、今は平凡な高校生。警官で従姉のミキ姉に呼ばれて上京してみれば、ミキ姉の家には同居人。それも異世界人のお姫様・アネモネ。なんでも逃亡したメイドを探して連れ戻すためにやってきたのだとか。いつもは師走を詰っている、女優として活動中の妹・睦月は何故かアメリカから飛んで帰ってきて、師走とアネモネ、睦月の間は何やらきな臭いことに……。
魅力的なキャラクターたちが織り成す優しい物語。嘘で傷つけた心を、癒すためにまた嘘が吐かれ、そしてその優しい嘘に気付いた時、その嘘に浸るのではなくて、騙されているだけじゃ駄目だと立ち上がる登場人物たちの強さと傷つきやすさが、青春小説として良い味を出しています。
全2巻、完結。