著者: 小川一水
少年の頃、ボートで遭難し、航空自衛隊のヘリコプター救難団に救助された高巣英治は、長じて自らを救ってくれた救難団に所属するメディックになっていた。あの時に取り憑かれた幽霊
今日も遭難者の連絡を受け、ヘリを飛ばしていくが、その先では遭難必至の要救助者達の姿。基地に戻れば反対運動。名誉なき自衛隊員としてクサる一方、それでも彼らは今日も飛んでいく……。
悪くない。悪くないのだけれど、「第六大陸」や「復活の地」に比べると今一つといったところ。主人公が超能力じみた力を持っているのが、作品を今一歩なものにしている感がある。あるいは、小川一水自身の自衛隊に対する複雑な感情が影を落としているのだろうか。