著者: 伊東京一
イラストレータ: pako
レーベル: ファミ通文庫
巨大な鳥に人が跨り、空を行き交う世界。運び屋《特急パハロ》の息子テオは、国定競鳥騎手を目指し、相棒ミルヴィルと共に草レースを鬪う日々。そんなテオが落鳥した翌日に、配達の帰りに見つけたのは、野良猛禽に襲われる、外国人少女・リーンだった。彼女は六日以内に天都へ行きたいと、《特急パハロ》に依頼する。成り行きでテオとミルヴィルは彼女を送り届けることに。
無鉄砲な少年と謎めいた少女のボーイ・ミーツ・ガールもの。主人公に想いを寄せる幼馴染の少女や、その少女をそっと見守る親友など、ベタベタなキャラクタ配置には捻りもなく、筋書きも大体狙った所へ落ち着いています。
ただ、そのせいで「この作品でなければならない何か」が薄い作品になってしまっています。作者の鳥への思い入れは伝わってくるのですが、それ以上の光るものがなかった作品。