著者: 久住四季
イラストレータ: 甘塩コメコ
レーベル: 電撃文庫
城翠大学魔学部―日本で唯一の魔術を扱う学部に新入生として入った天乃原周は、大学の目玉、世界に六人しかいない魔術士・佐杏冴奈の主宰するゼミへ配属に。一方大学では魔学部を対象に殺人予告がなされ、騒然となる。予告者は、「被害者を推理せよ」と謳う。佐杏ゼミの6人は否応なく事件に巻込まれる。果たして、被害者は誰なのか――。
物語に折り込まれた7つの謎が読者への挑戦として突きつけられる。
頑張ってますが、本格ミステリ(あるいはファンタジーミステリ)としては今一歩ですかね。なぞなぞ仕立てのファンタジーだと思って読めばそれなりに楽しめるんじゃないかと。
魔術というものについて、かなりきっちりと定義して、できることとできないことを弁別し、論理的に話を進めているのが目立つ特徴でしょうか。
でもここまでやるんだったら、本格ミステリにもできたんじゃないのか……という話になりかねないのがなんともかんとも。