著者: 貝花大介
イラストレータ: 夜野みるら
レーベル: ファミ通文庫
高校の入学式の真っ最中、滝沢ルルは絶体絶命の大ピンチ。まわり中の男子にときめいてしまって、もう大変。イヌと人間の両方の姿を取れる“ハーフドッグ”のルルは発情期の真っ最中。とうとう放課後に我慢できなくなって、クラス一のイケメン・杉木一刻を押し倒してしまう……が、間一髮、危地を脱する。
でも事態は弟のロロや家族、中学以来の“親友”谷田洋治を巻き込んでややこしい方向に。さらにそこに杉木の妹・ちえりの誘拐事件が舞い込んで……。
初っ端エロエロな出だしでこれはエロコメか?と思っていたら、中盤以降は意外に普通。それどころか、発情期というハーフドッグ特有の生理と恋愛と三角関係を絡めて、上手く料理しています。
問題は、事件はともかく恋愛の方が尻切れ蜻蛉になってしまっていること。「以下続刊」でもいいんですが、流石にこの終わりかたはないんじゃないかと。