著者: 神坂一
イラストレータ: 谷口ヨシタカ
レーベル: 富士見ファンタジア文庫
五つの月が巡り、四つの種族が暮らす世界、クロスカディア。人間族の都市バージェス・シティの修練学校に通うシンは、ある日自称悪人の少女メイと巡り合う。妙に態度のでかいその少女は、なぜか魔妖族に追われており、そして人間族には有り得ないほどの律崩術を使う。
成り行き任せでメイを救い、そのまま彼女の親を探す旅にシンは(半ば無理矢理)出ることに。鱗王族のレゼルドや憑霊族のラフラ・リフラを従えて、彼らの旅は月を目指す。
なんというか、一介の学生が巻込まれた事件が雪だるま式に大きくなっていって最後は世界のあり方に関るところまで行ってしまうわけですが、いかにも主人公達の力不足が目に着く作品です。物語のバランスが悪い、とも言えますが。
背景となる設定が大仰な割に、出てきたものが小さいというかせせこましいというか。
イマイチ感が最後まで残った作品でした。