著者: 冲方丁
イラストレータ: 白亜右月
レーベル: 角川スニーカー文庫
近未来。極端な少子高齢化が、障害を持った児童に対するサイボーグ化と児童労働を可能にした世界。国連管理都市ミオポリス、かつてウィーンと呼ばれた都市の中、ミオポリス憲兵大隊所属の涼月、陽炎、夕霧の三人は、特殊転送式強襲機甲義肢・通称〈特甲〉を装備し、テロリストに立ち向かう。
富士見ファンタジアの「スプライトシュピーゲル」とリンクしたどーしよーもない世界で、まったくロクでもない過去を背負わされた少女たちが、鋼鉄の義肢に色んなものをおっ被せて大暴れする作品。少女たちのブッ壊れ具合と、それすら霞む世界の救いようのなさ、その中で仄かに見える人の交流に、せめてもの救いを見出しそうになる作品です。