著者: 鷹見一幸
イラストレータ: Chiyoko
レーベル: 角川スニーカー文庫
銀河の半分を支配するマガザン帝国の貧乏貴族マイド・ガーナッシュは、士官学校を優秀な成績で卒業しながら、皇族の同期生の不興を買って、辺境アウトニア星系の軍事顧問に補任される。帝星ブックスから遠く離れたアウトニアへ赴任したマイドはシザース王家の歓待を受け、アウトニアの柔らかく暖かな人々と触れ合い、いつの間にかアウトニア流に染まっていく。
しかしそんな緩やかな日々も、アウトニアとアウトニア回廊で結ばれる帝国の敵・神聖ローデス連合がある日攻め込んできたことで終わる。いつもの小競合いで終わるはずだった戦いは、全面戦争へと発展。第二の故郷と思い定めたアウトニアを守るために、マイド・ガーナッシュが立ち上がる――。
という具合に始まる「アウトニア王国奮戦記」から始まって、滅亡したアウトニア王家を再興すべく、お尋ね者になったマイドたちが鬪う「アウトニア王国再興録」、そしてアウトニア再興を果たしたマイドたちが直面する“人類の危機”を描く「アウトニア王国人類戦記」という長大な物語となったシリーズ。
基本は鷹見一幸お得意の「身分の低い賢人が、身分の高い愚者をやりこめる」形態をとっており、正義の賢者と悪の愚者が綺麗に別れていて、安心して読める一方、些かあざとさを感じさせる所がないでもない。
長編短編合せて15冊で完結しています。