著者: ハセガワケイスケ
イラストレータ: オカアサハ
レーベル: 電撃文庫
小学校4年生の雛蕗慈恵人の祖父・月兎は還暦を越えてるのに見た目は20代。赤い髪で革ジャンを着てアクセサリをじゃらじゃらつけてエレキギターを担いでるもんだから、丸っきり見た目はヤンキー。言行が余りにも若いお祖父ちゃんに、慈恵人の気持ちはちょっとフクザツ。普通のお祖父ちゃんが欲しいなんて思ったりする複雑なお年頃。
そんな雛蕗家のある街は、実はもののけに狙われていて、幼馴染の美雨ちゃんのおうちはそれを退治する役目を負っていたりして……。
ほのぼのファミリーコメディ現代伝奇、ちょっといい話系。
ハセガワケイスケらしい作品って言っちゃうとそこまでなんだけど、結構ハードな背景世界に対して、慈恵人の優しい心と月兎の無茶苦茶な行動力が物事をなんとかしていって、そして最後は「やっぱりじいちゃんが好き」に收まる辺りがホームコメディです。
とりわけ目を惹くものがあるわけではないのですが、安心して読める一作といったところです。