著者: 川﨑康宏
イラストレータ: 千葉サドル
レーベル: GA文庫
下目黒不動尊前探偵事務所の狂犬アリスこと狗頭蘭子は、ある晩ちょっとした人助けをしてマグロを一本手に入れる。銃弾飛び交う鉄火場の香り漂うそのマグロは、カナダ生まれのグリズリー・ボーボーが率いる探偵事務所に新たな依頼と厄介事をもたらすも、アリスの心はクラスメイトの鰯田くんのことにかかり切り。
チャイナマフィアと日本の魚屋が繰り広げる仁義なきマグロ争奪戦に、ボーボーの和の心が炸裂する。
「マグロの本当の旨さを知ってるのは日本人だけだ!」
かつて電撃文庫から刊行されていた「Alice」の続編がレーベルを変えたもの。
正気じゃない頭のおかしな登場人物達が繰り広げるドタバタアクションで、結末もいつもの川﨑節。
あまりのどうしようもなさに乾いた笑いが漏れるものの、最近洒落にならなくなってきている気もする今日この頃。
いつまでもこの作品が笑っていられることを望みます、はい。